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続・提督いまだ着任せず
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2019-09-0400:00
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faceF104
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リ「どったの、こーちゃん?珍しく落ち込んだりして?ほら、悩み事があるんなら、リンお姉ちゃんに相談してみ?」黒「うん、あのね…期間限定海域攻略作戦が始まったのにね、アイツ、ちっともログインしようとしないのよ」リ「ああ、例の同志ちゃんとこーちゃんがハマってた、ゲームのアレ?どうしちゃったの?同志ちゃん、すっごく楽しみにしてたんじゃないの?」黒「それがね…あたしほら、ゲームにかまけて政務サボりまくって、大目玉くらっちゃったじゃない?どうやら、それでアイツ、柄にもなく責任感じちゃったみたいで、あんなに大好きだったゲームなのに、ろくに触ろうともしなくって…」リ「そなの?なんか同志ちゃん、スマホいじりながら『バニ上、こねー!』とか騒いでたけど?」黒「アレは…まあ、別口だから。アレに関しては、あたし手伝えるコトないしね。逆に言えば、そんだけガチャで無茶な爆死しちゃうくらい、気分的にグダグダしてるってコトだと思うんだ。だから、嫌なのよ。あたしがバカやらかしたせいで、結果的にアイツの楽しみを奪っちゃったコトが。アイツといっしょにゲームしてて、あたし、すっごく楽しかった。アイツと同じ世界でいっしょに戦えて、とっても嬉しかった。鎮守府の子たちもみんなイイ子で、あたしとアイツを信じて、力の限り頑張ってくれた。本当にみんな、素晴らしい仲間だった。なのに、あたしのせいで、そのぜんぶをブチ壊しにしちゃって。…だから嫌っ!嫌なのっ!あたし、アイツのコト大好きなのに、アイツを困らせてばっかりでっ!!…う、うえ、うええええ~んっ!!」リ「あーもー、皇帝陛下が鼻水たらして泣くなよな~?はいはい、鼻かんで、チーンって。これでも私、革命家やってんだからさー。支配階級の頭ナデナデして慰めてんのなんか見られたら、反動主義者の烙印押されちゃうでしょ~?…ねえ、こーちゃん。クトゥーゾフ将軍っていう、ロシアの偉大な英雄、知ってる?」黒「んー、知んない。似たような名前の軍艦なら…聞いた覚え、あるかな?」リ「彼の戦略っていうのがね、ただひたすら『待つ』ことだったのよ。ナポレオンが攻めてきて、モスクワが焼け野原と化しても、じっと待ち続けたの。冬が来るのを、雪が降るのを、冬将軍がやって来るのを、ね。冬将軍が来てくれたら、私たちは絶対に負けない。だからそれまで、じっとじっと待ってたの。私たち、ケンカはそんなに強くないけど、でもバカみたいに我慢強いわ。長い冬に閉じ込められても平気だし、バターの配給に五時間並んでも平気だし、つまんない映画を三時間見せられても平気。『ロシアを敵とする者は必ず敗れる』っていう言葉は決して嘘じゃないのよ。みんな、根負けしちゃうからね?だから、こーちゃんも待ってみたら?いつか必ず冬は来る、いつか必ず雪は降る。そうして冬将軍がやって来たら、嫌なコトなんかみんなブッ飛ばして、ぜんぶ永久凍土の下に埋めてくれるわ。なんたって、冬将軍は無敵なんだから♡そう、同志ちゃんとおんなじくらいね♡」黒「…ありがと、リン。うん、なんかちょっぴり元気出た。でもさ、その冬将軍さん、コッチにもちゃんと来てくれるかなあ?九月に入ったけど、まだ連日最高気温、30度近いよ?」リ「ああ、だから、この話にはオチがあってね。ヨム・キプール戦争…第四次中東戦争のとき、イスラエル軍にボコボコにされたエジプト軍の将軍がね、T-62のオマケで付いてきたソ連軍マル秘必勝マニュアルを読んでみたら、1ページ目にこう書いてあったんだってさ。『まず、雪が降るのを待て』ってね♡」黒「あー。うん。ラムんトコの軍隊だったらソレ、マジでありえるわ。冗談じゃなく(汗)」